夏を生きるもの②
狂ほしく 羽を乱して 舞ふ蝶は 酷暑の今を 惜しみゐるごと (くるほしく はねをみだして まふちょうは こくしょのいまを をしみゐるごと) 日盛りの 庭の小さき 鉢の花 二匹の蝶の 静かに憩ふ (ひざかりの にはのちいさき はちのはな にひきのちょうの しづかにいこふ) 七年の 命は三日に 華やぎて 日の暮るるまで 蝉鳴き尽くす (しちねん の いのちはみっかに はなやぎて ひのくるるまで せみなきつくす )